「肩甲骨の間が重く張って、深呼吸すると引っ掛かる」「背中の上のほうが一点だけ痛い」「肩こりとは違う場所がつらい」。肩甲骨の間(背中の上のほう)の痛みや張りは、肩こりの延長と思われやすい一方で、背中そのものの問題だけでなく、心臓や肺、血管、消化器の病気で起こることがあります。
この記事では、肩甲骨の間が痛む・張るときに、始まり方と胸の症状をどう確認するか、すぐに救急要請したいサイン、当日中・早めに医療機関へ相談したい症状、受診時に伝えたいこと、そして向ヶ丘遊園で相談先を考えるときの目安を整理します。背中の痛みの原因を特定できるのは医療機関です。この記事は判断のための材料としてお読みください。
始まり方と、胸の症状との関係を整理する
肩甲骨の間の痛みで最初に整理したいのは、「どう始まったか」と「胸や息の症状が一緒にあるか」です。姿勢や作業で少しずつ張ってきたのか、ある瞬間に突然始まったのかで、相談先の急ぎ具合が変わります。
- 突然始まったか、少しずつ強くなってきたか。きっかけ(長時間の作業、重い物を持った、転倒、くしゃみ)はあったか
- 痛みは一か所か、背中全体か。首や肩、腕、胸、お腹へ広がるか
- 姿勢や動き(振り向く、腕を上げる、深呼吸)で変わるか、動きに関係なく続くか
- 胸の痛みや圧迫感、息苦しさ、冷や汗、動悸、吐き気が一緒にあるか
- 発熱、咳、食事との関係(食後に強まる)、体重の減少があるか
- 治療中の病気(心臓・血圧・糖尿病など)や飲んでいる薬があるか
突然の強い背中の痛み、胸の痛みや圧迫感、息苦しさ、冷や汗、吐き気、動悸、意識の異常、新しく出た片側の脱力・ろれつの異常のどれか一つでもあれば、次の節を先に確認してください。背中を押して痛みを確かめたり、腕を回して確かめたりする必要はありません。すでに起きた動きで変わったかを思い出せば十分で、確かめるために動かさないでください。
まず確認したい救急のサイン
次のような症状は、背中の張りとして様子を見ず、救急要請(119 番)をしてください。救急車が必要か迷うときだけ、救急相談(#7119)を使ってください。
- 突然の、引き裂かれるような、または今までにない強い背中の痛み
- 胸の痛みや圧迫感、息苦しさ、冷や汗、吐き気、動悸(このうち一つでも)
- 意識がぼんやりする、受け答えがはっきりしない、気を失いそうになる
- 新しく出た、片側の手足の脱力やしびれ、ろれつが回らない、顔のゆがみ(このうち一つでも)
- 新しく、尿が出にくい、尿や便が漏れる、股の間や会陰部の感覚がおかしい、両脚に力が入らない(どれか一つで 119 番。揃うまで待たないでください)
- 転倒や事故のあとに痛みで動けない、または安全に移動できない
- 転倒で頭を打ったあとに、意識がぼんやりする、繰り返し吐く、頭痛が悪化していく(このうち一つでも)
これらは本人が「肩こりだと思う」と言っている間に進むことがあります。家族や同僚に当てはまる様子があれば、本人の「大丈夫」を待たずに連絡してください。
当日中に救急外来へ相談したい症状と、早めに相談したい症状
次の場合は、整体や自宅での工夫で様子を見ず、予約診療を待たずに、当日中に救急外来へ相談してください。
- 発熱を伴う背中の痛み
- 安静にしていても強まっていく痛み
- 夜間に痛みで目が覚める
- 転倒やぶつけたあとに出た痛み(強い痛みに限りません。高齢の方は背骨の骨折の可能性を否定できません)
- 転倒で頭を打った(上の症状が無くても、当日中に救急外来へ)
- 皮膚に発疹や水ぶくれが帯状に出てきた
- 片脚の急なしびれや脱力。両脚の新しいしびれ
- 心臓や大きな血管の病気で治療中の方の、いつもの張りと違う新しい背中の痛み
- 血の混じる咳や痰、吐血、黒い便が一緒にある
次の場合は、整体より先に医療機関(内科や整形外科など)へ、日数を置かずに相談してください。
- 張りや痛みが続き、仕事や家事に支障がある
- 食後や空腹時に強まるなど、食事と関係して出る
- 咳が続く、体重が減ってきた
- 前から続く腕や手のしびれ、力の入りにくさがある
- 上に当てはまらない、血圧が高いと言われている、その他の治療中の病気がある
ここに当てはまらないことは、受診が不要という意味ではありません。いつもの張りと違うと感じる場合は、日数を待たずに相談してください。
受診時に伝えたいこと
- 始まり方(突然か、少しずつか)と、いつからか
- 痛む場所と広がり方。姿勢や動きで変わるかどうか
- 胸・息・冷や汗・発熱・食事との関係など、一緒にある症状
- 仕事や家事で、同じ姿勢がどのくらい続くか
- 治療中の病気、飲んでいる薬
診療科で迷ってよいのは、119 番の症状も、当日中の救急外来の症状も無いときだけです。その場合は、かかりつけ医や、お住まいの自治体の医療相談窓口に聞く方法もあります。突然の強い背中の痛み、胸の症状、息苦しさ、冷や汗、吐き気、動悸、意識の異常、新しい片側の脱力やろれつの異常があるときは、診療科を選ばず 119 番です。
救急のサインが無いときの工夫
ここからの工夫は、119 番の症状も、当日中に救急外来へ相談する症状も無いときに限ります。原因がはっきりしないうちは、背中を強く反らせたり、人に強く押してもらったりして確かめないでください。
- 長時間の作業は、途中で立ち上がる、腕を下ろす、画面から目を離すなど、同じ姿勢を区切る
- 重い物を持つ作業は、小分けにする、周りの人と交代する
- 寝るときに痛む場合は、楽な向きを選ぶ。痛みが増す姿勢を我慢して続けない
- 温めるか冷やすかで迷ったら、心地よいほうを短時間だけ試し、痛みが増すならやめる。発熱があるときは温めない
工夫をしても張りや痛みが続く、強くなる、新しい症状が出てきた場合は、日数を待たずに医療機関へ相談してください。
向ヶ丘遊園で相談先を考えるとき
肩甲骨の間の痛みは、筋肉や関節、背骨だけでなく、心臓・大きな血管・肺・消化器・帯状疱疹など、背中以外の原因で起こることがあります。原因の確認と、検査や治療の判断は医療機関の役割です。検査で異常が見つからなかったことだけでは、整体で対応できるかは判断できません。症状が続く場合は、経過と生活上の支障を受診先へ伝えてください。
当院では、初回にお話をうかがい、今の状態と、整体でお手伝いできる範囲・できない範囲をお伝えしたうえで進め方をご相談します。受診が必要と考えられる場合は、その場でお伝えします。確認を受けたあとでも、痛みが変化した、新しい症状が出たという場合は、再度医療機関へ相談してください。
首や肩まわりの症状について詳しくは、首・肩の症状のページもご覧ください。
よくあるご質問
Q. 肩こりと同じと考えてよいですか 肩や首のこりと一緒に出ることは多いですが、肩甲骨の間の痛みは背中以外の原因でも起こります。始まり方や胸の症状の有無で急ぎ具合が変わるので、上の確認項目を先に見てください。
Q. 痛みがある日に相談してもよいですか まず「救急のサイン」と「当日中に救急外来へ相談したい症状」に当てはまらないかを確認してください。突然の強い背中の痛み、胸の症状、息苦しさ、冷や汗、吐き気、動悸、意識の異常、片側の脱力やろれつの異常、排尿・排便の異常、股の間や会陰部の感覚の異常、両脚の脱力は 119 番です。発熱、安静でも強まる痛み、転倒後の痛み、帯状の発疹、片脚の急なしびれ、両脚の新しいしびれ(両脚の脱力は 119 番)は当日中の救急外来です。これらに当てはまる当日は来院しないでください。これらに当てはまらないことだけで、整体で対応できるとは判断できません。症状そのものの原因は、まず医療機関で確認してください。
ご予約・アクセス
向ヶ丘遊園駅から徒歩 4 分、登戸駅から徒歩 11 分です。院の場所や駐車場、ご予約方法はアクセス・院情報をご覧ください。ご相談だけでも構いません。


